石倉秀郷県議会議長から、オスプレイ配備計画の受け入れを求める決議文を受け取る山口祥義知事(右)=3日午後、県議会議長室

 「国と海をつなぐ信頼の糸を紡ぐ」。佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に関し、佐賀県議会が県に受け入れを求める決議案を可決した3日、山口祥義知事は独特の言い回しで今後の姿勢を表現した。自民党を中心に事実上の早期判断を迫られ、ノリ漁期も視野に「いたずらに遅くならない方がいい」としつつ、「拙速ではなく、しっかりとプロセスを経てやっていくことが大事」。具体的な方策や着地点は見えず、曖昧な受け答えに終始した。

 要請から間もなく3年を迎え、漁業者に国への不信感が渦巻く配備計画。石倉秀郷県議会議長から決議文を受け取った後、記者団の取材に応じた山口知事は、論点整理素案で示した国防に協力する立場と決議の方向性は同じとして「重く受け止めたい」と述べた。

 一方で防衛省が計画を進めるには駐屯地予定地の取得が欠かせない。たとえ県議会や山口知事が受け入れ判断をしても、地権者である漁業者が首を縦に振らなければ実現しない。「県議会の決議と私の判断だけで、ということではない」と慎重な姿勢を見せる。知事選から方向性を示し、自ら最終判断を下した玄海原発再稼働と比べ、「漁業者がおられるので、それほど簡単な話ではない」と漏らした。

 知事はこれまで、国に漁業者の思いを伝えるために「精力的に汗をかく」と繰り返した。今後の動きについて「一番大事なことは気持ちが通っているかどうか」と“愚直”な姿勢を強調したが、具体策は「道は一本ではない」と明言を避けた。

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