県内の最高路線価で、25年ぶりに上昇したJR佐賀駅前の駅前中央通り=佐賀市駅前中央1丁目

■宅地0.4%減、下げ幅縮小

 佐賀税務署は3日、相続税や贈与税などの算定基準となる2017年1月1日現在の路線価を発表した。12年連続で県内最高となった佐賀市の駅前中央通り(駅前中央1丁目)は前年比3・1%増となり、25年ぶりに上昇に転じた。標準宅地の評価基準額の平均変動率は0・4%減で22年連続で下落したものの、下げ幅は4年連続で縮小した。

 日銀のマイナス金利政策の影響で、県内でも金融商品に替わる投資先として土地取引が活発化している。相続税の控除が引き下げられたことで、節税対策で賃貸用マンションやアパートを購入するケースもみられる。

 地域別では、宅地開発や企業進出などが進む佐賀、鳥栖、武雄管内は最高路線価が上昇、もしくは前年水準で推移する一方、唐津、伊万里は下降傾向が続いている。

 県内の最高路線価は12年連続で佐賀管内のJR佐賀駅前の駅前中央通りで、1平方メートル当たり16万5千円。住宅地の取引が活発化し、住宅着工も伸びていることなどから、前年より5千円上昇した。JR佐賀駅前の西友佐賀店は本年度中に閉店することが決まっており、大串俊三鑑定士は「駅周辺開発がどうなるかが路線価に影響してくる」と指摘している。

 鳥栖管内は本通筋商店街(鳥栖市本通町1丁目)が最高で、前年と同じ7万8千円。企業進出が活発で、まちが発展していることが好影響となっている。九州新幹線長崎ルートの建設が進む武雄管内も、県道24号通り(武雄市武雄町富岡)が昨年と同じ5万2千円だった。

 一方、唐津管内は大手口通り(唐津市呉服町)が前年比2・9%減の6万8千円。下げ幅は縮小しているものの、21年連続で減少した。伊万里管内は伊万里大通り(伊万里市新天町)が4・1%減の4万7千円で、20年連続の下落となった。

 福岡国税局管内(佐賀、福岡、長崎)では、最高路線価が上昇したのは7署(16年は5署)、横ばい12署(同11署)、下落12署(同15署)。九州の最高路線価は福岡市の渡辺通り(中央区天神2丁目)の630万円で、佐賀市の駅前中央通りは15番目だった。

 今後の動向について、大串鑑定士は「金利の推移次第だが、佐賀と鳥栖の路線価は横ばいからやや上昇すると考えられる。他の地域は人口減の影響で下落が続くだろう」とみている。

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