■自民会派「今議会は困難」

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働は、地元玄海町の岸本英雄町長が近く同意表明する見通しで、佐賀県と県議会の判断時期に焦点が移る。山口祥義知事が意見を重視する県議会は、22日まで開会中の今議会での判断を見送り、4月以降になる可能性が強くなった。

 先例である伊方原発3号機(愛媛県伊方町)、川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の場合、それぞれの県議会は決議、陳情採択という形で「意思表示」をした。佐賀でも、決議や意見書の可決、請願の採択のいずれかの形式を取るとみられる。

 佐賀県議会では、意見書や決議は一般質問最終日に開く議会運営委員会までに報告する慣例がある。6日の議運委で各会派から意見書、決議、請願の提案予定が出され、再稼働同意に関するものはなかった。ある自民県議は「これで今議会での判断は事実上困難」と指摘する。

 再稼働容認の意見が多数を占めるとされる最大会派・自民党県議団。決議や意見書を出さなかったことについて、石井秀夫会長は「県民説明会は終わったが、広く意見を聴く委員会や専門部会がまだ終わっていない。さらに知事が20市町の首長の意見を聞くGM21ミーティングも予定されており、それが終わらないうちに前に進むということはできない」と説明する。

 GM21は18日に開催予定だが、玄海町に隣接する唐津市は、市議会が3月末以降に意見を取りまとめ、峰達郎市長も議会の意見を踏まえて最終的な意思表示をする姿勢を示している。

 前述の自民県議は、委員会構成などの議会人事を決める4月の臨時議会を念頭に「今の委員会で議論を重ねてきたことを考えれば、その前に判断することが適当」とし、“人事議会”より前に別の臨時議会開催の必要性を主張する。委員会構成が変われば「新たな委員会で一定の議論が必要」との意見が出て、判断時期が大幅にずれ込む懸念が出てくるからだ。

 4月の「臨時議会案」浮上に関し、他会派のある県議は「定例議会で真正面から再稼働同意の議論をせずに臨時議会開催はあり得ない」とけん制する。

 臨時議会の開催は議運委の決定が必須で、「ここでもめれば“人事議会”への影響も考えられるだけに慎重な対応が必要」と自民県議。「まずは18日のGM21でどんな意見が出て、県民世論がどう動くのか見極めることだ」と強調した。

=考・玄海原発再稼働=

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