佐賀大3年生を対象にした合同会社説明会。学生優位の売り手市場とあって、人事担当者の説明には熱がこもった=佐賀市の佐賀大本庄キャンパス

■企業、人材確保へしのぎ

 2018年春に卒業する大学3年生らを採用するための会社説明会が1日解禁され、佐賀県内でも説明会が本格的にスタートした。人手不足を背景に企業側の採用意欲は高く、説明時間の多くを休日や休業制度、福利厚生に割くところも。「働きやすさ」や企業風土を学生にアピールし、優秀な人材の確保にしのぎを削っている。

 「入社2年目から勤務時間を自由に設定でき、大型連休も年3回取得できる」-。6日に佐賀大学で始まった合同会社説明会。県内に拠点を置く自動車部品メーカーの人事担当者は、自社の勤務制度をスクリーンに映して力説した。「育児休業制度もあり、女性も安心して働ける」。熱心にメモを取る女子学生にも訴えかけた。

 説明会は9日までの4日間で、県内外から174社が出展する。人手不足を背景に企業の申し込みは年々増えており、同大キャリアセンターは「会場の広さが限られるため、この2倍近い企業の出展を断らざるを得なかった」と説明する。

 数年前から内定者の辞退が続いているという別の自動車部品メーカーは、主力製品のシェアの高さを示しながら「年間利益の半分を社員に分配する独自制度がある」とアピール。

 「営業はきついと言われるが、個人のノルマは一切ない」とイメージの払しょくに力を入れる商社のほか、学生一人一人に名刺を配り、個別説明会への参加を呼び掛ける小売店の担当者もいた。

 経団連が加盟企業向けに決めた採用日程は昨年と同じで、面接などの選考は6月1日に解禁される。学生優位の売り手市場が続き、「残業代や転勤の有無、有給休暇の取得状況も見て、じっくりと決めたい」と話す学生もいたが、やはり初めて迎える就職活動への不安は根強いようだ。

 「意識の高い学生は1、2年生のころからインターンシップ(就業体験)に参加している。出遅れが響かないかな」。理工学部の男子学生は焦りを浮かべ、県内外の説明会に1日から毎日参加しているという女子学生は「既に何社かの面接を受けたという友人もいる。のんびりしていたら進路はどんどん狭まっていく」と不安げに語った。

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