災害時、地図の有効利用を目的としたゼンリン地図供給に関わる協定を結んだ江里口秀次市長(左)とゼンリン九州第一エリア統括部の穴井英生部長=小城市役所

■震災や水害など緊急時「地図」有効利用

 震災や水害など緊急の被災対応で地図の有効利用を図ろうと、小城市は22日、大手地図情報会社「ゼンリン」(本社・北九州市)と災害支援協定を結んだ。市は、市内の最新版住宅地図(B4判)と広域図の5セットを「備蓄」用として提供を受けた。ゼンリンと同様の協定は県内で初めて。

 4月の熊本地震では、非常時用に「備蓄」していた熊本市の住宅地図と広域図が活用され、各地区の被災状況の把握に役立ったという。ゼンリンは「震災直後、SNSは十分に機能せず、紙の地図による対応が有効だった」と指摘している。

 協定に基づき、地図のほか、ネット専用住宅地図を閲覧できるIDとパスワードを提供した。また災害緊急時にはゼンリン地図の複製を許諾する随意契約を結んだ。市防災対策課は、地図やネット用マップに空き家情報などを入れ込むことで「被災状況を迅速かつ正確に把握したい」としている。

 同社は2013年から全国295自治体と同様の協定を結び、このうち九州は福岡市など53自治体。ゼンリン九州第一エリア統括部の穴井英生部長は「東日本大震災では、地図で被災状況を把握しようとする自治体からの発注が相次いだが、道路寸断でなかなか届けられなかった。その時の悔しい思いが『地図の備蓄』という形になった」と説明した。

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