米国の絵本作家レオ・レオーニの作品に「あおくんときいろちゃん」がある。あおくんはパパとママと住んでいて、お友達がたくさん。でも一番の仲良しはきいろちゃん◆2人は遊んでいるうちに、楽しくなりすぎて、それぞれの色を混ぜ合わせた「みどり」になる。いざ、家に帰ると、どちらも「うちの子じゃない」と言われ、泣きに泣いて、流した涙があおくんときいろちゃんになった。でも最後はパパとママもいきさつを理解し喜び合う-◆合わさって別の色になるところがミソだ。しかし、2人でつくる「みどりの時空」が輝くのは、それぞれの色の存在も、自分の色も大切にしてこそである。とても示唆的で友情の話でもあり、国と国の融和を暗示するものとも読める。近ごろの日中外交を見ていると、この話を思い出す◆南シナ海問題を巡っての攻防はなかなかだ。海洋進出の動きを懸念しけん制する日本に対して中国は強気の姿勢を崩さず、すれ違い気味。加えて、きのう核実験を強行した北朝鮮に関しても日本は強く非難したのに、中国とはまだ温度差がある。どこかもどかしい◆外交はぶれない姿勢が大切といわれる。日中それぞれが色を持っているから当然で、粘り強い対話で一歩でも前へ進ませることが肝心だろう。交わることで、別の輝く色を生み出せるのだから。(章)

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