北朝鮮の核実験に対して街頭で抗議する佐賀県平和運動センター=佐賀市のJR佐賀駅南側交差点

 北朝鮮が5回目の核実験を実施した9日、佐賀県内でも被爆者や平和団体など核廃絶を求めてきた人たちから怒りの声が上がった。

 「国際社会の忠告を聞かず実験を繰り返し、規模も大きくなっている。被爆者にとって一番悲しいことで、怒りを感じる」。県原爆被害者団体協議会の田中徹会長(76)=三養基郡基山町=は語気を強めた。

 オバマ米大統領の広島訪問で、核廃絶の機運の高まりを感じていただけに、「水を差されたようだ」と落胆もにじませたが、「私たちの願いが届くよう、地道に核のない社会を訴えていくしかない」と話した。

 スイスの国連欧州本部で先月、核廃絶を訴えた高校生平和大使の伊勢優香さん(17)=佐賀西高2年、佐賀市=は「私たちの活動と真逆のことが同じアジアの国で行われ、非常に残念」とこぼした。それでも、「思いを届けるのが難しい相手でも、話し合うことが大切だと活動を通じて学んだ。努力は続けていく」と決意を新たにしていた。

 県平和運動センターの20人は、佐賀市のJR佐賀駅近くの交差点で抗議活動を実施し、チラシを配布した。「被爆国として絶対に許せない。北東アジア地域の相互不信と不安定化をあおる目的もあるだろうが、政府は冷静に対話を進めていくべき」と訴えた。

 核実験の情報を受け、県環境センター(佐賀市)は環境放射能調査の態勢や頻度を強化した。県内32カ所のモニタリングポストで監視している空間放射線量率は、担当職員を土日も配置するなど変動を細かにチェックする。

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