2017年度佐賀県関連の主な予算案(単位は百万円)

 政府が22日に閣議決定した2017年度予算案の佐賀県関連分は、佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画や九州新幹線長崎ルート、諫早湾干拓事業の開門問題など国政課題に関し、ほぼ概算要求通りに計上された。主な事業をまとめた。

■武雄-長崎、整備費大幅増800億円

 【新幹線長崎ルート】

 九州新幹線長崎ルートに導入するフリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の技術開発費は前年度当初とほぼ同額の10億円を計上した。車軸の不具合対策の検証結果が出る来年5~6月ごろに、FGT導入の可否についても最終判断されるため、開発続行に備えて予算措置した。

 国交省は1年間通して耐久走行試験を実施する想定で23億500万円を概算要求していたが、その後に車軸の不具合対策や車両コストに課題が残っていると専門家が判断、改めて耐久走行試験に移行するかどうかを判断することになった。

 工事が本格化している武雄温泉駅-長崎駅間の整備事業費は前年度500億円から大幅増の800億円で、武雄トンネルなどの工事を進めていく。

■諫早開門対策61億円、基金案は成案後

 【諫早湾開門問題】

 農水省は、国営諫早湾干拓事業の開門調査を実施する場合に備え、例年通り対策工事費として61億9千万円を組んだ。開門関連訴訟の和解協議で開門しない代わりの有明海再生策として提案している基金案の100億円については「関係者の合意をみない状況では予算化できない」とし、成案後に計上する方針。

 開門対策工事は複数年にまたがり、総額243億円を見込む。また、2010年の福岡高裁確定判決に基づき、開門するまで国が漁業者らに支払い続けている「間接強制」の制裁金の費用は1日90万円の1年分に当たる3億2850万円を盛り込んだ。

 農水省の担当者は「開門と開門禁止の相反する法的義務を負う中で引き続き、基金案による和解の成立に向けて関係者の理解を得る努力をしていく」とする。

 一方、有明海再生対策費も高品質なノリ養殖技術の開発事業など前年度と同じ事業項目で同額の17億9500万円を配分した。佐賀県が取り組んでいる貝殻の散布や海底耕耘(こううん)などが対象に含まれる水産庁の水産環境整備事業には104億2千万円が計上された。

■実施計画調査に3億円

 【城原川ダム建設】

 城原川ダム(神埼市)は今年7月に事業継続が決まったことを受け、建設に向けた実施計画調査に入ることになり、3億5900万円を組んだ。

 民主党政権時の2010年にダム再検証の対象となり、これまでは流量観測や水質調査など1億円程度の検証費用が予算化されていた。事業継続決定で、建設へ向けた地質や環境を調べる。本格的な建設事業着手までに数年かかるとみられ、そこから完成まで13年程度を見込む。

■避難計画具体化に104億円

 【玄海原発関連】

 内閣府は、原発事故に備えた避難計画の具体化、充実化に向けて「緊急時安全対策交付金」104億2800万円を計上した。政府が今月了承した九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の佐賀、長崎、福岡3県の避難計画も対象になる。

 経産省は、老朽化した原発の廃炉に伴う立地自治体の支援策「エネルギー構造転換理解推進事業」に前年度と同じ45億円を配分した。玄海町も対象で、16年度は次世代エネルギーパークの展示物リニューアル費に1億2千万円が補助されている。

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