鹿児島県の三反園訓知事(右)に、川内原発の即時一時停止再要請を拒否するとの回答書を手渡す九州電力の瓜生道明社長=9日午後、鹿児島県庁

■九電、再拒否追加安全策

 九州電力の瓜生道明社長は9日、鹿児島県庁を訪れ、三反園訓(みたぞのさとし)知事が再要請していた川内原発(薩摩川内市)の即時一時停止を重ねて拒否するとの回答書を三反園知事に手渡した。併せて避難道路の整備支援など追加の安全対策への協力も表明した。三反園知事は面会後、停止の再要請を行うかどうか記者団に問われ「定期検査まで時間がない」と述べ、事実上断念する考えを示した。

 九電は回答の中で、原子力規制委員会が川内原発を停止する必要がないとの見解を示していると指摘した。一方で(1)通常の検査に加えて行う「特別点検」の一部を定期検査より前倒しして着手(2)原発から30キロ圏内の要支援者の避難用車両をさらに追加配備(3)地震などに伴う通行障害発生時、倒木の早期除去などの応急復旧実施-などを提示。瓜生社長は「停止するよりも、きちっと特別点検を実施することが大事だ」との認識を示した。

 三反園知事は九電の回答に「早く停止するよう求めてきたが、残念だ」と述べた。ただ九電が強化すると確約した安全対策に関しては、記者団に「(これまでの要請によって)3、4歩くらいは前進した」と評価した。

 三反園知事は川内原発の検査の様子を視察する意向も示した。定期検査後の運転再開に当たっては、今後県が設置する検討委員会での協議を踏まえ「最終的に私が決断したい」と強調した。

 三反園知事は8月26日、「熊本地震後に県民の安全への不安が高まっている」として川内原発の即時停止を要請。九電は特別点検などの安全対策強化を約束したが一時停止は拒否したため、三反園知事は今月7日に再び要請していた。

 川内原発は1号機が10月6日、2号機が12月16日からそれぞれ定期検査に入り、いずれも2カ月程度運転を停止する予定。

このエントリーをはてなブックマークに追加