11日の本番に向け、練習に余念がない高志狂言保存会メンバー=神埼市千代田文化会館

 明治以降、宗家が断絶した鷺(さぎ)流狂言の流れを継ぐ神埼市千代田町の高志狂言をはじめ、全国3カ所に残った伝承団体が一堂に会する「鷺流狂言の集い」が11日午前10時から、神埼市の千代田文化会館で開かれる(入場無料)。当日に向け、高志狂言保存会(井手俊幸会長)のメンバーが練習に励んでいる。

 徳川幕府に保護された鷺流狂言は幕府消滅とともに衰退した。現在では高志狂言保存会、佐渡鷺流狂言研究会(新潟県)、山口鷺流狂言保存会(山口県)の3団体が伝承している。今回の集いは、神埼市の市制施行10周年を記念して企画した。3団体が競演するのは、2000年の国立能楽堂(東京)の公演以来6回目。

 高志地区では200年以上前から高志神社への奉納芸能として農民たちが狂言を伝えてきた。現在の保存会は、狂言師6人を含む10人で継承しているが、高齢化が進み「必死に伝承している」状態という。公演は伝承を盛り上げる目的もあり、保存会世話役の古賀安行さん(75)は「これをきっかけに後継者が出てきてくれれば」と話す。

 高志狂言は「柿山伏」「萩大名」の2演目を披露する。どちらも風刺のきいた滑稽さに見応えがある。「楽しんでもらえるよう力を入れて演じる」と古賀さんら出演者は気合を入れている。

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