25年ぶりのセ・リーグ優勝を決め喜ぶ広島ナイン=東京ドーム

 広島が逆転勝ちで5連勝を飾った。1-2の四回に鈴木、松山が連続ソロ。五回には鈴木が2打席連続となる2ランを放った。黒田が6回3失点で9勝目。九回は中崎が締めて、優勝を決めた。巨人は守りの乱れで連勝が4でストップ。

 巨人―広島22回戦(11勝11敗、18時、東京ドーム、46643人)

広島 001 220 010 6

巨人 200 010 010 4

▽勝 黒田23試合9勝8敗

▽S 中崎60試合3勝4敗33S

▽敗 マイコラス12試合3勝2敗

▽本塁打 坂本22号(2)(黒田)鈴木25号(1)(マイコラス)26号(2)(マイコラス)松山10号(1)(マイコラス)

▽犠打 菊池、小林誠▽盗塁 田中(26)鈴木(16)安部2(6)▽失策 坂本、阿部、辻▽暴投 今村▽与死球 マイコラス2(丸、安部)黒田(辻)戸根(田中)

▽試合時間 3時間41分

☆今期象徴の逆転勝ち☆

 25年ぶり歓喜の瞬間、広島ナインがマウンドめがけて走った。真っ赤になった。抱き合った。黒田が、新井が、涙をこらえられなかった。緒方監督が7度宙に舞った。今季を象徴するような逆転勝ち。「最高に気持ち良かった。ずっと戦ってきた戦いが今日もできた。選手が頑張ってくれた」。監督は感無量の表情を浮かべた。順調に白星を積み重ねた。ただ、グラウンド外で苦しい時期があった。5月下旬。父義雄さん(81)が体調を崩して入院。最初は家族にも明かさず、1人で地元の鳥栖市に帰った。交流戦後には家族とともに帰郷。当時の父親はベッドから立ち上がることも難しい状態だった。

 「孝市が頑張るから、俺も頑張らないといかん」と、かねて息子の活躍を自らの力にしてきた義雄さん。6月後半に32年ぶりの11連勝を飾ったチームから力をもらったのか、容体は徐々に回復。優勝が迫るとうれしそうに新聞を手に取り、目を細めていたそうだ。

 黒田が「おとこ気」と言われる何年も前、その言葉を体現していたのが緒方監督だった。フリーエージェント権を取得した1999年オフ。優勝を狙える球団から広島の年俸をはるかに上回る3年総額で推定10億円の話がきていた。91年の優勝時はレギュラーではなく、主力として勝ちたかった。ただ、移籍したチームですぐに優勝して心から喜べるのか。猛練習を乗り越えた仲間と、けがをしても応援してくれたファンと、自分を育ててくれた球団で勝つ。残留を決めた。

 結局、その後の現役時代には果たせなかったリーグ制覇。監督就任2年目。25年ぶりの夢を、ついにかなえた。

 「もらい泣きした」

 ○…広島の胴上げ投手となったのは抑えの中崎だった。遊ゴロで最後のアウトをとると、チームメートが一目散に駆け寄ってきた。「どうしていいか分からなかったけど、石原さんが走ってきたので。言葉では表せない。もらい泣きしました」と感慨深げだった。

 今季は開幕から守護神を任され、防御率は1点台前半と安定感は抜群。8月5日を最後に失点していない右腕は「いつも通りしっかりした球を投げられた」と、無失点で優勝を味わった。

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