国土交通省は12日、道路の橋やトンネルを対象にした2015年度の老朽化点検結果を発表した。4段階評価のうち最も深刻で、通行止めなどの「緊急対策が必要」と判定されたのは、橋が32道府県141カ所、トンネルが5県6カ所に上った。ひび割れや鉄筋の露出といった劣化が進み落橋などの危険があるとして、いずれも既に通行止めや通行規制などの対策が取られたという。佐賀県内では花峰橋(はなみねばし)(唐津市浜玉町)の路面や橋桁の中央部に亀裂が見つかり、今年1~3月の3カ月間通行止めにして補修した。

 12年の中央自動車道笹子トンネル事故(山梨県)を受けた再発防止策の一環で、14年度に続き2回目。今回は国や地方自治体などが管理する橋14万814カ所とトンネル1799カ所を点検した。

 最も深刻な判定に次ぐ「早期対策が必要」なのは、橋が1万4489カ所、トンネルが823カ所だった。

 このほか「予防対策が必要」なのは、橋が7万2733カ所、トンネルが928カ所。それ以外は「健全」だった。国交省は「多くの施設で補修などが必要で、財源確保や撤去の判断が今後の課題だ」と話している。

 緊急輸送道路上にある橋と、緊急輸送道路や線路をまたぐ橋は最優先の点検が求められている。14年度も含めた累積の結果をみると、線路をまたぐ橋の点検実施率が29%で、緊急輸送道路関連の橋と比べて約10ポイント低かった。鉄道事業者との調整に時間がかかっているためとみられる。

 笹子トンネル事故を受け、全国の橋やトンネルについて5年に1度の点検が義務付けられた。14~18年度で1巡目の点検を終える計画で、15年度までに橋は28%、トンネルは29%を終了した。【共同】

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