◆夢や感動を共有しよう

 南米初開催のリオデジャネイロ五輪が閉幕した。日本は金12個を含む41個のメダルを獲得、2020年の東京大会に弾みを付けた。その感動がさめやらぬ中、7日にはパラリンピックが開幕、日本選手が連日、メダルを獲得し国中を沸かせている。

 リオとの時差はちょうど12時間。わが家では未明の観戦が続いている。テレビの前に陣取り、1人ガッツポーズを取ったり、ため息をついたり。近所に気を遣いボリュームは控えめにしているが、思わず声を張り上げ、一喜一憂してしまう。

 スポーツの魅力は何だろう。もちろん勝負そのものが重要となるが、応援する側にとっては、プレーヤーと一緒に戦っているという「一体感」も醍醐味ではないだろうか。緊張感や焦り、興奮や喜び、悔しさ・・。「ごひいき」の選手やチームがあれば、その気持ちは格段に増してくる。

 五輪における日本の応援と同じく、佐賀県民が一体となれるのは、何と言ってもサッカーJ1の「サガン鳥栖」である。佐賀新聞は鳥栖フューチャーズのころから重点報道を続けている。勝てば当然、チームとともに喜びや感動を共有、負ければ悔しいけれど、それを受け止め、次の試合への活力としていく。根底には地域のスポーツ振興を後押し、県民とともに夢や感動を共有していこうという思いがある。

 そのスポーツ重点報道に、今年からハンドボールの日本リーグ男子で戦う「トヨタ紡織九州」(神埼市)が加わる。リーグの開幕特集を10日に発行、佐賀新聞ホームページに応援サイトを開設、リーグ戦の試合も詳報していく。

 ハンドボールは「走る」「投げる」「跳ぶ」など多彩な運動能力が求められ、至近距離でシュートを放つ迫力や選手同士の激しいぶつかり合い、一気に攻守が入れ替わるスピード感は室内球技の「格闘技」とも称される。

 チームは前身のアラコ九州時代の1992年に発足、2001年に日本リーグに昇格し、11年には国体で優勝するなど活躍をみせていたが、数年前から若返りを図ってきた。昨年のリーグ戦は4勝12敗、9チーム中8位と振るわなかったが、チームには東京五輪の日本代表入りを狙う逸材もいる。

 今回の佐賀新聞の取り組みは、再建を目指すチームを後押しすることが第一だが、2020年の東京五輪、2023年の佐賀国体をにらんだ支援の一環でもある。近年、県勢の全国大会成績は振るわず昨年の和歌山国体は天皇杯43位、今年の中国高校総体では8年ぶりに優勝競技がゼロに終わり、国体の地元開催までに競技力の再構築が迫られている。

 サガン鳥栖もそうだが、小さな県に日本最高峰の舞台で戦うチームがあることを誇りに思いたい。そんなチームを応援することを幸せに感じるし、ひいては国体の強化につながっていくことを信じている。

 トヨタ紡織九州の地元開幕戦は17日午後3時、神埼市の神埼中央公園体育館で開かれる。(編集局長 澤野善文)

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