商品を棚に補充する古賀亮祐さん。スーパーモリナガでは、障害の軽い人から重度の人まで30人が幅広い業務を担当している=佐賀市内

 佐賀、福岡に11店舗を展開するスーパーモリナガ(佐賀市、堤浩一社長)が、障害者雇用の優良事業所として厚生労働大臣表彰を受けた。知的、精神、身体の障害がある30人が働き、全従業員に占める割合は4・4%と法定の2%を上回る。障害の程度や適性に応じて仕事を振り分け、給料も健常者と変わらず一律にするなど、障害の有無にかかわらず分け隔てなく働ける環境整備に努めている。

 30~40代を中心に障害の軽い人から重度の人までがレジや品出し、調理など幅広い業務を担当している。知的障害のある古賀亮祐さん(20)=佐賀市=は「人が好きで、接客の仕事をしたかった」と、鳥栖市の特別支援学校を経て入社。商品の陳列業務を担当しながら客の問い合わせに笑顔で応え、「毎日が充実している」と話す。

 同社が障害者雇用に積極的に乗り出したのは約10年前。法定雇用率に満たない一方、支援学校などからの要望は強く、「健常者と同じように、働いてお金を稼ぐ当たり前の生活ができる環境を整えようと考えた」と堤社長。当初は障害者の対応に不慣れなため戸惑う社員も多かったが、人件費を別枠で負担するなどして雇用を進めてきた。

 一度の指示で仕事を覚えられなかったり、ごみを捨てる場所を間違えたりする社員に対しては、仕事内容を目につく場所に掲示するなど工夫。そうしたノウハウを各店で共有することで取り組める仕事が増え、昇給した社員もいるという。

 一方、知的障害のある人の中にはとっさの応対ができない人もおり、「愛想が悪い」などと苦情が寄せられることも。総務課の阿部一博係長は「そうした声を恐れ、障害のある社員を接客業務から外してしまえば、成長につながらない」と話す。顧客にも障害への理解を深めてもらいながら、長く働き続けられる環境づくりを模索している。

 県内企業で大臣表彰を受けたのは36社目。小売業では1991年度の佐賀玉屋(佐賀市)に続いて2社目となった。

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