台湾、香港に続く3カ所目の海外進出に向け、新製品の開発に力を注ぐレグナテックの樺島雄大社長=佐賀市諸富町

海外展開を見据え、積極的に現地視察や国際見本市への出展を続けてきた平田椅子製作所の平田尚士社長=佐賀市諸富町

 佐賀市諸富町の家具メーカー、平田椅子製作所(平田尚士社長)とレグナテック(樺島雄大社長)が、シンガポール向けの輸出を10月にも本格化させる。ホテルや飲食店の内装品を扱う現地の物流会社への販売が決まり、大口の需要も期待できるためだ。国際見本市への出展を続けるなど、2年掛かりで進めてきた取り組みが実を結びつつある。

 物流会社は、シンガポールの中心部から約15キロ北西の流通センターに立地。10月末にも増床するショールーム(約400平方メートル)で両社の家具を展示・販売する。他社との差別化が狙いで、事業拡大に合わせて同国でほとんど流通していない日本製家具の取り扱いが決まった。

 平田椅子製作所が取引している現地商社が新たにショールームに出店し、販売を一手に引き受ける。収納家具を主力とするレグナテックとともに、品質やデザイン力の高さが受注の決め手になったという。

 両社は2年前から輸出の足掛かりを求め、関税の掛からないシンガポールへの進出を模索。見本市への出展や現地視察を続けてきた平田社長は「これまで単発的な注文しかなかったが、ようやく一歩前に進んだ。営業活動をさらに強化していく」と語り、売上高の1割に当たる年間2千万円の受注を目標に挙げる。

 両社は10月下旬から1カ月間、シンガポールの家電・インテリア店でも家具の展示を計画。一般消費者への販売のため、まとまった注文は期待できないが、価格競争の激しい業者向けに比べて利益率が高い利点があり、長期契約の可能性を探る。

 日本製家具は海外製品よりも割高なうえ、運送費が重なり、現地での販売価格は国内の1.5倍になる。輸出で最大のネックとなる輸送コストの解消に向け、両社は現地生産への転換も視野に入れており、樺島社長は「富裕層以外にも販路を広げるためには、製造の委託が不可欠。品質を維持しながら生産を任せられる提携先を早期に見つけたい」と意欲を示す。

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