和牛をめぐる国内外の情勢について説明する近畿大の入江正和教授=佐賀市のアバンセ

 肉用牛について考えるシンポジウム(パワフルさが畜産実践プロジェクト推進委員会など主催)が15日、佐賀市のアバンセで開かれた。近畿大生物理工学部の入江正和教授ら4人が国内外の生産・消費動向について講演し、県やJAの関係者約170人が県産牛の振興策や産地として進むべき方向性を探った。

 入江教授は、独自の畜産文化を持ち赤身が好まれる欧州で和牛が受け入れられる可能性が低い一方、日本と好みが似ているアジアに商機があることを指摘。豪州や米国などが黒毛和種の遺伝子を受け継いだ交雑種の「WAGYU」を生産し、東南アジアで「脂肪が多すぎない」と評価を得ていることを紹介した。

 また、国産牛の肉質改良に関しては、脂肪の「量」から「質」を求める時代に入った点を強調。見栄えや軟らかさ、肉汁の多さ、風味のバランスを研究するように促し、「多様なおいしさを生み出す可能性がある。うまみを引き出す熟成や、と畜前後のストレス解消などを研究し、国内の消費者を味方につけて」と提言した。

 シンポは肉用牛研究会佐賀大会(15、16日)の一環で開催。JAさがの技術参与が佐賀牛輸出の歴史を伝えたほか、県農業技術防除センターによる飼養管理技術の紹介もあった。

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