小学生を指導する古賀さん。激しいかかり稽古の相手なども務める=武雄市の白岩体育館

■人の道説く

 ことし卒寿を迎えた武雄市武雄町の古賀行雄さん(90)が、子どもたちへの剣道指導を元気に続けている。激しいかかり稽古では元立ち(受け手)を務め、稽古を終えると剣の道を説く。「剣の学びを通じて社会に尽くせる人になってほしい」という教えが半世紀近く続いている。

 古賀さんは小学2年で剣道を始めた。戦争や大学生活などで練習が途絶えたことはあったが、小学生の時や日本医師剣道連盟の大会でも全国優勝した経験を持つ。現在は7段。武雄町の小学生の剣士が集う「武陵館」での指導は、病院を継いだ40歳すぎに「仲間から引っ張り出されて」(古賀さん)始めた。

 今は毎週水曜、武雄市の白岩体育館で午後6時から2時間行われる武陵館の練習で指導を重ねている。初めは子どもたちの動きを凝視。自稽古やかかり稽古になると面をつけて向き合う。試合形式の稽古では「踏み込みが足らない」「もっと気合を。腹から声を出して」と声が飛ぶ。

 「体を強くすること、気持ちをしっかり持つ大切さを教えている。社会に尽くせる人になってほしい」と古賀さん。小学生で全国優勝した時「うれしさより、厳しい先生から(負けて)怒られずに済むことにホッとした」と、厳しい指導を受ける気持ちも理解している。子どもたちは「面をつけてる時は厳しく、格好よく。外すと面白い先生」と親しみを寄せる。

 稽古が終わると、子どもたちが集まってきた。古賀さんは「早く上手になろうと思うな。練習を重ねていけば強くなる」と締めた。

このエントリーをはてなブックマークに追加