2度訪れたベトナムのハノイの街で楽しみにしていた食べ物に、麺料理のフォーがある。必ず山盛りの香草が添えられ、中でも香り豊かなのがパクチー(コリアンダー、香菜(シャンツァイ))だ◆地中海沿岸が原産で、日本にも平安時代に入ってきたが、クセのある香りが災いしてか食卓では長く敬遠されてきた。ところが、東南アジアに旅する人が増え、その香りこそが好まれるようになりつつある。東京都内を中心にパクチー料理専門店の相次ぐオープンで、今、ブームになっている◆エッセイストの平松洋子さんによると、「香菜には異国の喧噪(けんそう)が響いている」と言った人がいるそうだが、言い得て妙である。武雄市北方町でパクチーを栽培して4年目の江口農園。初めは注文がなかったが、今では全国の飲食店約50店に販売している。露地とハウスで計1ヘクタールを作付けし、注文に応じきれないほどだ◆今の追い風に同農園の江口竜左(りゅうすけ)さん(28)は「好きになったら病みつきになる人が多い。エスニックブームが続いているのでチャンス」と言う。県内ではまだあまりなじみがないため、パクチー料理をつまみながら旅について語り合う交流イベントを計画した◆10月10日午後7時から、嬉野市の「嬉野224saryo」で(有料、先着順)。問い合わせは江口さん、電話080(8392)4231。(章)

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