中央が城山。背景に見えるのが九千部山から石谷山にかけての尾根線

 九千部山麓の牛原町・山浦町には多くの中世山城が分布しています。よく知られている勝尾城をはじめ、鏡城、葛籠城、高取城、鬼ケ城、雲上城、山浦城などの山城があります。

 中世の頃、武士たちは武装し、領地の奪い合いを生業(なりわい)としていましたから、館は常に不意の襲撃に備えなければなりません。初めの頃は、平地もしくはその近くの丘陵に館を構えて領政を行っていましたが、戦乱が日常化し激化した戦国時代には武将たちは山にこもり、とりでを築きます。

 山城の中で日常生活を送り、儀式の場のほか、宗教や遊び、憩いの場まで設けられます。このため山城は攻めにくく守りやすい、山を背景に持った場所を選びます。勝尾城のある城山は標高500メートルほどですが、後ろに1000メートル近い九千部山が控え天然の要害ともいえる地形です。山麓は戦乱の舞台でもありました。(鳥栖郷土研究会会長・藤瀬禎博)

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