県内平均基準地価の推移

 佐賀県が20日に公表した基準地価(7月1日現在)は、住宅地や商業地、工業地すべてで下落した。全用途そろっての下落は17年連続。下落率は4年連続で縮小し価格が「上昇」か「横ばい」になった地点は前年に比べて20カ所増え、43カ所となった。県は「県内経済は緩やかに持ち直しつつあり、住宅ローン減税や低金利政策などを背景にした需要の下支えもあって、下落率が縮小している」と分析する。

 基準地価は都道府県が調査主体で、国交省が実施する地価公示と同様に土地の取引価格の指標となる。不動産鑑定士が住宅地134、商業地64、工業地13、林地5の計216地点で1平方メートル(林地は10アール)当たりの価格を調べた。

 住宅地は1999年から18年連続で下がっているものの、下落率の県平均は前年比0.5ポイント改善し、1.7%減となった。平均価格は2万円で全国42位。

 佐賀市や近郊の街路条件の良い地域や新規分譲地、鳥栖市の一部地域で回復傾向が見られ、「兵庫北5丁目」「弥生が丘5丁目」など14地点で上昇した。最高価格は「佐賀市赤松町16番外」の6万9千円で3年連続トップとなった。人口減少や高齢化率が高い地域などは需要が弱く、市町別で下落率が大きいのは杵島郡大町町の3.4%減、三養基郡みやき町3.0%減、多久市2.9%減だった。

 23年連続で下落している商業地は、下落率が前年に比べて0.9ポイントよくなり、1.7%減だった。最高価格は「佐賀市駅前中央1丁目」の20万5千円で23年連続1位。値頃感も出ているためか、やや高い取引も出ており2.5%の上昇となった。

 幹線道路沿いは一定の需要があるが、中心商店街は店舗などの引き合いは少ない。市町別の下落率は大町町の4.3%減、伊万里市の3.4%減、小城市の3.3%減の順で大きかった。平均価格は3万9800円で全国44位。工業地の下落率は前年から0.8ポイント改善し0.5%減だった。

 調査した県不動産鑑定士協会の後藤修代表幹事は「以前は郊外の住宅地を開発してもなかなか売れなかったが、需要が出ている。郊外はこのトレンドがあと1年くらい続くものの、中心市街地では上昇率は若干圧縮されるのでは」とみている。

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