運転する視覚障害者の女性=20日午後、栃木県茂木町

 ホンダは20日、栃木県茂木町にある同社の施設で、公道では運転できない視覚障害者が自動車の運転を体験するツアーを実施した。インストラクターが助手席に同乗し、状況に応じて必要な操作を口頭で指示。全国各地から30代~70代の男女15人が参加し、ハンドルを握った。

 ハンドルを時計に見立て「9時15分」の位置に両手を置くのが基本姿勢。インストラクターが「10(時)」「6(時)」と伝えると、運転者はハンドルを右や左に切る。スピードの調節はアクセルを踏み込んだ時のエンジン音とシートから体で受ける感覚が頼りだ。

 ホンダは2012年から旅行会社「クラブツーリズム」(東京)と協力してツアーを実施。今回は福島県や愛知県などから、生まれつき全盲で運転経験がない人や、視力を失って運転ができなくなった人らが1泊2日の日程で参加した。ホンダは「移動の喜びを体験してほしい」(広報担当者)としている。

 ツアー参加は7回目という熊本県荒尾市の井上修さん(66)は「(参加するまで)運転はできないものだと思っていた。センターラインを越えないようにするのが課題だ」と話した。【共同】

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