熊本城の石垣の崩落原因を解説する杉本知史さん(奥)の報告に聴き入った参加者=佐賀市の佐賀大学本庄キャンパス

 熊本地震の被害状況報告会が21日、佐賀市の佐賀大学本庄キャンパスであった。地盤工学の調査員が、石垣が崩落した熊本城の修復に関し、後世のために耐震化する必要性を訴えた。

 公益社団法人地盤工学会の会員で熊本地震地盤災害調査団の杉本知史さんが、熊本城の石垣が約60カ所で崩れ、ゆがみも12カ所で確認したことを報告した。城が山の斜面に盛り土を施して築かれた背景を踏まえ、「揺れに弱い盛り土近くの石垣が崩れたのでは」と分析した。また、「国の重要文化財なので穴を掘ることが難しい」と、調査が難航している現状も伝えた。

 その上で、元通りに修復する文化財の原則について「議論の余地がある」と指摘し、「見えないところは耐震化するなど、改善していくことが後世に残すためにも重要」と述べた。

 報告会は、佐賀県で災害が発生した場合の対処法を考える手掛かりにしようと、佐賀大の地域防災技術研究所が企画した。県や市の職員を中心に43人が参加した。

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