「ら抜き言葉」のうち「見れる」「出れる」という表現を普段使う人の割合が、「見られる」「出られる」を使う人をわずかに上回ったことが21日、文化庁の2015年度国語に関する世論調査で分かった。1995年度の調査開始以来、複数のら抜き言葉の浸透度合いを定期的に尋ねているが、使う人が多数派になった例は初めて。【共同】

 一方、「食べられる」「来られる」「考えられる」の三つは「ら抜き」を使う人の方が少なかった。「日本語を大切にしている」と78・5%が答えており、文化庁の担当者は「言葉の乱れが進んでいるわけではない。新聞など活字で『ら抜き言葉』は使われておらず、特に『見れる』『出れる』といった短い言葉で、話し言葉と書き言葉の使い分けが進んでいるのでは」と話している。

 「初日の出が見れた」を使う人は48・4%(10年度調査47・2%)で、「見られた」は44・6%(同47・6%)。「早く出れる?」は45・1%(同44・0%)で「出られる?」は44・3%(48・0%)だった。16~19歳では「見れた」が76・2%、「出れる」が60・7%を占めるなど、若い世代ほど定着していた。

 「日本語を大切にしている」と答えた人のうち「休ませていただきます」を「休まさせて」と表現する「さ入れ言葉」を使っているのは17・1%。「大切にしていない」と答えた人の11・8%を上回り、言葉を意識する人の方が文法を誤る矛盾もみられた。

 慣用句では「確信犯」の意味を「悪いことであると分かっていながらなされる行為、または行う人」と答えた人は69・4%で、本来の意味とされる「信念に基づいて正しいと信じてなされる行為、または行う人」の17・0%を大幅に上回った。

 混乱したさまを表す「上を下への大騒ぎ」を正しく選んだ人は22・5%にとどまり「上や下への大騒ぎ」が60・8%に上った。眠りから覚めたときの気分が悪いことを表す、本来の「寝覚めが悪い」を選んだのは37・1%で「目覚めが悪い」の57・9%を下回った。

このエントリーをはてなブックマークに追加