安永健太さんの墓に花を供える支援団体の関係者=佐賀市北川副町

 佐賀市で警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん(当時25歳)の裁判を支援してきた団体「安永健太さんの死亡事件を考える会」が22日、安永さんの墓参りをして解散を報告した。約20人が参列して9年間の活動を振り返り、障害に対する理解を促していく決意を新たにした。

 命日の25日を前に同市北川副町の寺を訪れ、墓前に花を供えて線香を上げた。熊容子代表世話人は「福祉に携わる誰もが障害者の安心を懸命に守ってきた中で事件が起きてしまった。楽しみだった自宅に帰る途中で亡くなった無念さを思うと今もつらい」と涙を流した。

 裁判を担当してきた河西龍太郎弁護士は「裁判官でさえ障害に対する理解が不十分な現状が明らかになった。障害者の権利を守るための先陣を切った裁判として大きな意義があった」と振り返った。

 考える会は署名活動や裁判傍聴などを行い、全国に支援の輪を広げてきた。裁判が全て終了したのに伴って解散を決めた。裁判では警察官の取り押さえの違法性は最後まで認められなかった。安永さんの父孝行さん(55)は「応援がなければ裁判もなかった。真相は明らかにできなかったが、皆さんに支えられて幸せだった」と感謝の言葉を述べた。

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