文化財価値の検証が進められているJR鳥栖駅の駅舎=鳥栖市

 JR鳥栖駅駅舎の文化財の価値を検証している鳥栖市文化財保護審議会が23日開かれ、建築物を調査した大森洋子久留米工大教授(建築学)が「明治期の構造や外観のデザインがほぼ残っていて、当時の洋風建築を知ることができる貴重な建物」と中間報告した。

 大森教授は調査途中と前置きしたうえで、過去の調査報告書や駅の古い写真、新たに見つかった宮内公文書館所蔵の大正5(1916)年の駅舎平面図などを基に作成した平面図や立面図を示しながら説明した。

 軸組構造はほぼ原形をとどめ、良材を使った高い技術で強固な構造になっていた。車寄せ柱の基壇や柱頭飾りと屋根の破風板飾りが西洋の様式で統一されているなど明治の洋風建築を知ることができるとした。明治時代に建てられた駅舎の典型であり、同じタイプの福岡県直方駅や上熊本駅が建て替えられた今は貴重な建物と評価した。

 意見交換では、他の委員からも「価値が高い」とする意見が出され、毎日利用されている現役の駅舎では難しいとされる屋根裏の調査も求めた。

 審議会はあと2回開き、11月上旬までに市教育長に答申する。これを受けて市は現駅舎の取り扱いを判断し、駅周辺の基本計画作りを進める。

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