鳥栖―大宮 後半ロスタイム、相手の縦パスを頭でクリアする鳥栖GK林=さいたま市のNACK5スタジアム大宮

 鳥栖の守護神が窮地で踏ん張った。GK林が、同点で迎えた終盤の相手の決定機を、長身を生かした好セーブと果敢な飛び出しで阻止。フィッカデンティ監督とエースのFW豊田を欠く苦しい状況の中でJ1残留を確定させる、価値ある勝ち点1をもたらした。

 1-1の後半45分。「サイド(に展開)はない。ループが来る」と読み、FW家長の浮き球のシュートを右手一本でかき出した。さらにロスタイム2分。ロングパスにFWペチュニクが抜け出して1対1となったが冷静に対応、ペナルティーエリアの外まで飛び出して頭でクリアした。

 練習での意識の高さが結実したプレーだった。シュートストップの練習で、高嵜GKコーチが求める以上に追い込んでトレーニングを積んできた林。届かなければ悔しさをあらわにし、「あとひと伸び」「あと一歩」を追求してきた。そのモチベーションが、この日の好守を生み出した。

 もっとも、林自身は「プレーを切りきれていないことが今の課題」と満足はしていない。同点に追い付かれた場面は簡単に防げる状況ではなかったが、それでも「もう少しセーフティーな場所にはじいていればよかった」と勝利に導けなかったことを悔やんだ。

 「最低限の目標」だった6年目への切符は手にした。一方で、首位浦和との勝ち点差は「9」に広がり、ステージ優勝は厳しくなった。これからどう戦っていくか。「ここからがチーム、個人として伸ばしていく場。貪欲に勝利だけを求めていく」と林。自身の成長も、優勝を目指す歩みも、止めるつもりはない。

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