能の劇場(部分) Photo by Alessandra Maria Bonanotte

夢想の劇場・怪談(部分)Photo by Alessandra Maria Bonanotte

 高松宮殿下記念世界文化賞を受賞したイタリアの現代彫刻家チェッコ・ボナノッテ氏の新作展「回想の劇場」展(久光製薬主催)が10月2日から、鳥栖市神辺(こうのえ)町の中冨記念くすり博物館で開かれる。昨年10月に東京・イタリア文化会館で開かれた同展の巡回展で、これまで積み上げてきた日本文化へのオマージュを「俳句」「能」「怪談」という3部作で表現する。11月30日まで。

 ボナノッテ氏は1942年生まれ。人間を主題とした独創的で深い精神性をたたえた作品は世界中で高く評価され、「具象彫刻の奇才」「造形の詩人」とも称される。2000年にバチカン美術館の大扉の制作を手掛けた。12年には芸術の分野で国際的に権威のある高松宮殿下記念世界文化賞の彫刻部門を受賞している。

 日本とも縁が深く、制作の合間に京都など各地を訪れ、日本文化への理解と造詣を深めてきた。奈良市の薬師寺など各地で個展を開いている。

 久光製薬は同氏を長年にわたり支援してきた。1995年開館のくすり博物館は同氏の意匠設計デザインによるもので、エントランスにはブロンズ立体レリーフ「生命の種子」が設置されている。同九州本社内にも代表作「対照」が置かれている。

 今展は最大9メートル幅の連作ミクストメディアを中心に、「能の劇場」「夢想の劇場・怪談」「俳句の劇場」の3部作を展示する。ボナノッテ氏の制作哲学に、日本文化が大きな影響を与えていることを知ることができる。

 入館料は大人300円、高校大学生200円、小中学生100円。月曜休館(祝日の場合は翌日)。問い合わせは同博物館0942(84)3334。

夢想の劇場・怪談(部分)PhotobyAlessandraMariaBonanotte

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