新聞やテレビなどでよく見聞きする健康や医療に関する言葉。何となく知っていそうで知らない用語があります。このコーナーでは、今回の特集に関係のある用語を中心にまとめました。

アレルギー

 本来、無害であるはずの抗原に対する免疫反応によって引き起こされる疾患。免疫反応は外来の異物を排除するために働く、生体にとって不可欠な生理機能である。じんま疹、気管支ぜんそく、花粉症、薬物に対する特異反応などがある。

インターフェロン

 ウイルスや細菌に感染したときに、細胞から分泌されるたんぱく質。ウイルスや細菌の増殖を抑えたり、がん細胞を攻撃したりするナチュラルキラー細胞を活性化する働きがある。免疫システムにとって重要な物質である。細胞自身が作り出す量はごくわずかであるが、現在ではバイオテクノロジーによって大量生産が可能となっている。医薬品としてC型肺炎の治療、がん治療などに用いられている。

インフォームドコンセント

 直訳すると「知らされた上での同意」の意味で、患者が自分の病気と医療行為について、知りたいことを「知る権利」があり、治療方法を自分で決める「決定する権利」を持つことをいう。個人主義の意識が高いアメリカで生まれ、80年代半ばから日本でも必要性が認識されてきている。

かかりつけ医

 家族のかかりつけの医者、家庭医。普段から家族の病歴や健康状態をよく知っており、いざ病気になったときに的確な診断ができるほか、健康管理で適切なアドバイスもしてもらえ、予防医学からも重要な役割を担う。

血糖値

 生命活動を維持するエネルギー源であるブドウ糖の血液中の濃度。血糖は高くなればすい臓からインスリンが分泌されるなどして一定の濃度に保たれるが、糖尿病になるとインスリンが不足したり働きが悪くなって、血糖値が下がらなくなる。血糖値が低すぎても冷や汗をかいたり動悸が起こり、ひどくなると昏睡状態に陥ることもある。

抗生物質

 微生物などがつくり、その他の微生物の増殖を阻止したり抑制する抗菌性を持つ物質。ペニシリンが代表で、肺炎や結核などの感染症だけでなく、悪性腫瘍などにも用いられる。しかし、抗生物質に抵抗力を持った細菌が出現したり、種類の異なる新型肺炎が出現したりしており、薬剤抵抗性細菌の感染が多くなっている。

骨密度

 カルシウムやマグネシウムなどのミネラルが、骨にどれくらい含まれているかの指標。一般に20代でピークとなり、その後は徐々に減少する。女性の場合は更年期(閉経)を迎えるとエストロゲンなど骨を維持する女性ホルモンの低下によって男性よりも急速に減少することが知られている。

ジェネリック医薬品

 成分や製造方法を対象とする特許権が消滅した先発医薬品について、特許権者ではなかった医薬品メーカーがその特許の内容を利用して製造した同じ主成分を含んだ後発医薬品。膨大な医薬品の開発費が必要ないことから、先発医薬品と比較して安価に提供が可能。

脂質異常症

 血液中の脂質であるコレステロールや中性脂肪が多過ぎる病気。放置すれば増えた脂質がどんどん血管の内側にたまって、血液が流れにくくなったり血管に血栓がつまりやすくなる動脈硬化になる。動脈硬化は虚血性心疾患や脳卒中の危険な因子。

腫瘍

 体内で周辺組織や細胞とは無関係に自律的、過剰に増殖することによってできる細胞の塊。生命に危害を及ぼす恐れのない筋腫、脂肪腫などの良性腫瘍と、転移し無秩序、無制限な細胞の分裂を繰り返し死にも至るがん腫、肉腫などの悪性腫瘍に分けられる。

自律神経

 自分の意志とは無関係にはたらく神経で、循環・消化・代謝・体温調節・生殖などの機能をコントロールする。体の内部からの情報や外部からの刺激に対して自動的に反応する。緊張したときに作用する「交感神経」と体力を回復するときに作用する「副交感神経」からなっており、両者が必要に応じて切り替わることで体のバランスを保っている。

特定保健用食品

 実験データに基づいて審査を受け、健康づくりのための食習慣改善のきっかけとして「~が気になる方に」という効能効果を表示することを消費者庁から認可された食品。通称「トクホ」「特保」と呼ばれる。健康増進法に基づく特別用途食品に含まれる。

脳死

 自発的な心臓の動きや呼吸などの生きるうえで欠かせない機能を司る脳幹を含めた脳のすべての機能が停止し、回復が望めない状態。そのため人工呼吸器などの生命維持装置を使って、それらの機能を維持する必要がある。同様に意識がない植物状態は、脳幹の機能が停止しておらず、自発的な体温調整や呼吸の機能が失われていない。

プライマリーケア

 患者が最初に利用する治療。最初に利用する医療は、地域の医師による総合的な診断処置および指導であるべきとする考え方に基づいている。初期治療、一次医療ともいう。プライマリーケアを担う医師は、各専門診療科別の専門医と区別して総合医と呼ばれ、家庭医、総合診療医、総合内科医がこれに当たる。

ヘリコバクターピロリ(ピロリ菌)

 強酸性の胃の中にすみつき、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんにかかわっている。生物が生きていけない強酸性の胃の中で、胃粘液の物質を強アルカリに変える酵素を出して自分を囲み、強酸性と中和しているとされる。治療は抗生物質を使う。

ポリープ

 胃や大腸、子宮頸(けい)部や尿道などさまざまな臓器の粘膜に、内視鏡検査などで見られるいぼのように盛り上がっている部分を総称したもの。良性と悪性(いわゆるがん)がある。良性の場倍には治療が不要なことも多く、そのまま経過を観察していく。悪性の場合や悪性になる可能性が高いときには、手術で取り除くなどの治療を行う。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)

 腹の周りの内臓に脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態。内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすくなる。しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備軍でも、併発することで動脈硬化が急速に進行する。

レセプト

 患者が受けた診療について、医療機関が健保組合などの公的医療保険の運営者に請求する医療費の明細書のことで、診療や処方した薬の費用が記載されている。医療機関と保険運営者の間だけのやり取りで患者には知らされていなかったが、厚生労働省は医療機関に対し、2005年4月から患者に開示するよう義務付けた。

8020運動

 自分の歯が20本以上あれば食生活に大きな支障を生じないとの研究に基づき、80歳で20本の歯を残そうとする運動。厚生労働省と日本歯科医師会はそれ未満の人に比べ、活動的で、寝たきりとなることも少ないなど多くの報告がされている。

※参考/フリー百科事典ウィキペディア、ヘルスクリニック健康用語辞典など
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