土本英樹大臣官房審議官(中央)ら防衛省幹部が出席し、オスプレイ配備計画に関し質疑を行った県議会佐賀空港・新幹線問題等特別委員会=県議会

 佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画で、佐賀県議会佐賀空港・新幹線問題等特別委員会(木原奉文委員長、11人)は29日、防衛省幹部や県執行部に出席を求めて集中審議した。弾薬庫や燃料タンクの隣接地に設定する保安用地について防衛省幹部は、数十メートル~100メートル程度の幅になるとの目安を示した。また佐賀市全域を対象にした説明会について開催を検討する考えを示した。

 防衛省の施設配置案では、約33ヘクタールの駐屯地の隣接地に保安用地を設定する計画で、敷地西端に配置する弾薬庫や燃料タンクの西側に一定規模の用地を取得するとしているが面積については明らかにしていない。

 防衛省の上田幸司施設計画課長は、火薬取締法などで弾薬庫からの距離が定められていることを示した上で「(距離で)弾薬や燃料などの数量、自衛隊の能力が分かる」と具体的な数字の言及を避けたが、「敷地の端から数十メートルから100メートル程度の幅があれば収まる」と説明した。

 空港が立地する川副町で住民説明会を実施していることを踏まえ、「佐賀市全域を対象にした説明会も開くべき」との質問も出た。九州防衛局の川嶋貴樹局長が「市当局と調整したい」と答え、今後佐賀市側と協議していく考えを示した。

 オスプレイが納入される2018年度末までの駐屯地整備を目指す考えに関して見直しの必要性を問われると、土本英樹大臣官房審議官は「6月県議会で山口知事は『いたずらに引き延ばす考えはない。適切な時期に判断する』と答弁している。知事に適切な時期に判断していただけるよう一層のスピード感を持って丁寧に説明していきたい」と見直しの可能性を否定した。

◆集中質疑主なやりとり

デモフライト実現へ調整

 29日の県議会佐賀空港・新幹線問題等特別委員会の集中質疑では、5人が米オスプレイのデモフライト実施の見通しなどをただした。防衛省幹部、県執行部との主なやりとりを紹介する。

 【防衛省】

 ▽デモフライト

 デモフライト実現に向けた現在の状況と実現の見通しはどうか。(自民・土井敏行議員)

 県議会の質疑や住民説明会で多くの要望を受けているほか、山口知事からも稲田防衛相に電話で直接要請があった。大臣の指示を受けて米側と調整を進めているが、現時点で日時や方法など具体的には決まっていない。可能な限り早く実現できるよう精力的に調整を進めたい。(土本英樹大臣官房審議官)

 ▽ストロンチウム

 南川副校区での説明会で、米軍用機での放射性物質ストロンチウム使用に関する質問があったが、その場で回答がなかった。その後の調査で分かったことは?(県民ネット・江口善紀議員)

 確認したところ、(自衛隊に納入される)オスプレイと陸上自衛隊が現在保有する航空機にストロンチウムは使用されていない。(土本審議官)

 ▽大分への水陸機動団配備

 大分の玖珠、湯布院駐屯地にも水陸機動団が配置されるようだが、佐賀空港へ配備を計画しているオスプレイとの関係について、どのように運用されるのか。(公明・中本正一議員)

 玖珠駐屯地には水陸両用車の部隊の一部を配置する。玖珠は訓練環境が良く、陸上での訓練という観点から配備する。水陸両用車は(オスプレイではなく)海上自衛隊の輸送艦を使用することを念頭に置いている。(土本審議官)

 【県執行部】

 ▽防衛局からの回答への評価

 九州防衛局に4回にわたって115項目の質問をして105項目が回答されている。今後、議論を深めるために県として項目ごとに一定の評価をすることが必要だと考えるがどうか。(自民・川崎常博議員)

 これまでの回答については、二つに分けて整理している。一つは、再質問してもこれ以上の回答が望めないもの。さらに議論が先に進まなければ防衛省としても回答が難しいと思われるもの。例えば取得する用地の位置、(駐屯地外に設定する)官舎の場所などがこれにあたる。

 もう一つは、これ以上の回答を求める必要がないもの。これは防衛省の考えがある程度分かったもの。施設整備のスケジュール、時間帯ごとの離着陸回数、訓練の実施場所などが該当する。未回答分や議論の進み具合で再質問する項目が出てくることも考えられ、さまざまな機会での議論を注視し幅広い観点から検討し最終的に判断することになる。(古賀英敏企画課長)

=オスプレイ配備の先に=

このエントリーをはてなブックマークに追加