実りの秋を迎え、棚田で稲刈りをし、収穫の喜びを実感する参加者ら=唐津市相知町蕨野

 八幡岳の中腹、唐津市相知町蕨野(わらびの)地区の棚田で1日、家族連れや佐賀大生ら100人が稲刈りをした。春に田植えをした棚田保全プロジェクト「アクアソーシャルフェス」の仕上げで、収穫の喜びと農家の苦労を実体験した。

 ふもとの蕨野棚田交流広場から歩いて約2キロ。佐賀市の会社員柳川正智さん(45)は「歩くだけでも大変なのに、毎日ここまで来て農作業をしていた昔の人の苦労がしのばれる」と話しながら、稲刈りは初体験という長女で小学3年の結衣さん(9)と汗を流した。

 午前中はもやが垂れ込めていたが、稲刈りが終わる頃には晴れ上がった。地元の人たちが用意した棚田米のご飯やふかし芋、豚汁を味わい、「日本の棚田百選」に選ばれた景観を心地よさそうに眺めていた。

 蕨野地区では約700枚の棚田を45戸で耕作する。共催した地元のNPO「蕨野の棚田を守ろう会」理事長の川原増雄さん(69)は「1日だけでもこんなに人が集まったら、村が活気づく」と歓迎する。8日は午後6時から棚田をライトアップし、月灯(つきあか)りコンサートを開く。

 プロジェクトは佐賀新聞社主催、トヨタ自動車協賛で、佐賀大コミュニティ・キャンパス佐賀推進室が協力する。同大農学部の五十嵐勉教授は「農業未体験の学生も多いが、恒例行事となり、要領も分かってきたようだ」と教育面でも成果を感じていた。

このエントリーをはてなブックマークに追加