西武の監督に就任した辻発彦さん

辻発彦(つじはつひこ)さん(57)

 プロ野球選手としてスタートした西武のユニホームに再び袖を通す。1984年に入団してから12年間でパ・リーグ優勝を9度、日本一を6度経験させてもらった。今の自分をつくり上げてくれたチームが3年連続で4位以下と低迷している姿を前に「何か恩返しができればという気持ちになった」と監督就任要請を受けることを決断した。

 中学を卒業した時は身長が低く、高校での硬式野球は諦めようとした。だが「やっぱり野球が好き。野球がしたい」と練習で妥協を一切しなかった。今季、ヘッド兼投手コーチを務めた潮崎哲也氏は現役時代に体調管理について「おまえ一人の体じゃないんだ」と注意されたことを覚えている。野球に関して、誰よりも厳しさを持つ。

 新人時代の監督だった広岡達朗氏から「稽古とは一から習い十を知り、十よりかえる元のその一」と色紙に書いてもらった言葉が原点となっている。練習を積み重ねていくら力を付けても、練習を怠らないことが大事だと教わった。「全てのことに手を抜かなかった。決めた練習は引退試合までやっていた覚えがある」。だからこそ、41歳まで現役を続けられた。

 中日で2軍監督の経験はあるが、1軍の監督には初めて就く。「野球人としてここまでやってきて集大成じゃないけど、誰でもできるポジションではないので、野球人としてどこまでできるか楽しみではある。不安も当然ありますけどね」と心境を語る。妻と長男の3人家族。佐賀市出身。【共同】

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