玄海原発再稼働に関する委員会で疑問点や意見を述べる委員たち=県庁

 九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の再稼働について、佐賀県が26日に開いた幅広く意見を聴く委員会の初会合は、序盤から意見が相次いだ。県は再稼働に同意するかどうか判断するための「意見聴取の場」と説明するが、委員からは「聞くだけでは意味がない」と批判も。再稼働に関する疑問に「国が決める」と繰り返す県に、主体性を問う声も上がり、知事の最終的な判断にどう反映させるのかは不透明なままだ。

 「地元同意の定義を確認したい」「使用済み核燃料の具体的な資料がほしい」「原発と水力、火力などのメリット、デメリットを数値で示して」。再稼働に関連する委員の疑問に、県は「国が考えること」と答える場面が目立った。

 委員で県老人福祉施設協議会の松永宣子会長は、高齢者の避難に関して対応を進めている。「再稼働するにしても根拠が必要。電力供給の数値化や避難計画が明確でないと理解や納得は得られない」と、県の対応に疑問を投げ掛けた。

 意見は数多く出たが、委員同士で議論を深める場面はなかった。

 インターネットで生中継された委員会を傍聴したのは反原発団体のメンバーら10人程度。「原発なくそう!九州玄海訴訟」原告団長の長谷川照・元佐賀大学学長は「県が前面に出すぎている。もう少し委員同士で自由な討論をさせないといけない」と、位置付けや進行に疑問を投げ掛ける。

 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会の石丸初美代表は「多くの人が原発に不安を持ち、情報を知らないことが明らかになった」と感想。「不安の声もうやむやにせず、重く受け止めるべき」と述べ、意見を反映させる仕方の明確化を求めた。

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