世界で最初のミステリー(推理)小説は、米国のエドガー・アラン・ポーが1845年に発表した『モルグ街の殺人』とされている。名探偵オーギュスト・デュパンが密室殺人の謎を解き、意外な犯人をつきとめていく◆ポーは1849年10月7日に亡くなった。それにちなみ今日は「ミステリー記念日」だそうだ。江戸後期、大岡越前の裁判小説が人気だったように、日本人はもともと謎解きが大好き。『モルグ街-』も翻訳され受容されてきた。いまや日本は、この分野では百花繚乱(ひゃっかりょうらん)という感じだ◆最近、ミステリーじみているのがウナギの違法な流通である。絶滅の恐れがある野生生物の保護を目的にしたワシントン条約の締約国会議で、ウナギの国際取引の調査と保護に向けた決議案が、先ごろ採択された。取引の不透明さが乱獲を招いているとして、最大の消費国の日本に対策が突きつけられた格好だ◆日本はニホンウナギの資源管理に中国、韓国、台湾と取り組んでいるが、その枠外にある香港から稚魚(シラスウナギ)が日本に大量に輸入されていることが分かっている。香港では稚魚の密輸も摘発されていて、規制の抜け穴になっているとの指摘もある◆「おい、君が犯人だろう」。そんなふうに違法流通の根っこを押さえれば、保護もしやすくなる。名探偵の出番となるや。(章)

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