旅館、お茶、行政など多業種の関係者が参加したDMOについての講演会=嬉野市公会堂

 地域の多様な関係者を巻き込んで観光まちづくりを戦略的に推進し、科学的アプローチも取り入れる専門組織「DMO」について学ぶ講演会が4日、嬉野市公会堂であった。行政や商工会、旅館など多業種の関係者が、本年度中の立ち上げを目指す「嬉野版DMO」のあり方を探った。

 別府市の観光まちづくりに携わるNPO「ハットウ・オンパク」の鶴田浩一郎代表理事と、イデアパートナーズ(福岡市)の井手修身社長の2人が講演した。鶴田代表理事は、別府や湯布院の事例を示し、観光まちづくりの基本理念を説いた。国内観光地の低迷や外国人観光客の増加などの現状を基に「今までの施策や受け入れ方ではない方法が必要」と指摘した。一方で「自分たちの自然、文化、歴史を語れる人がたくさんいる町ほど活性化している」と、既存の魅力の深掘りや地域住民が情報発信役となる必要性も訴えた。

 井手社長は具体的なDMOの組織づくりを説明。DMOの要件として、データ収集、戦略づくり、目標設定などを挙げ、「継続的なマーケット調査の仕組みをつくって」「既存の観光協会をDMOにするには、事業の選択と集中が必要」などと助言した。

 DMOは「Destination Marketing Organization」の略。行政や観光協会が担ってきた観光まちづくりに多様な関係者が関わり、データ収集・分析やプロモーションなど民間的な手法も取り入れる新たな組織のあり方を指す。観光庁が登録を推進し、嬉野市は国の地方創生交付金を受け、嬉野温泉観光協会を主体とするDMOを本年度中に立ち上げる計画。講演会は嬉野温泉観光協会が主催した。

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