「これは今までの方法より良かね」とアスパラガス農家。JAさが白石地区中央支所で野菜の営農指導員を務める廣岡夏季(ひろおかなつき)さん(28)は最近、栽培上の課題がうまく解決したと感謝された◆「新しい発想が生きた」とうれしく、それは自身の成長を感じる瞬間でもある。この仕事に就いて6年目。熊本県出身で、佐賀大学農学部で学んだ。実家が農家で「農場での実習が好きだった」こともあり、なるべく生産現場の近くで働きたいと選んだ仕事だった◆同支所では初の女性指導員。後輩にも女性が1人入り、「男性社会」だった営農指導の分野も変わりつつある。佐賀県の農業改良普及センターでも、米麦や野菜を担当する女性が増えている。かつては生活改善の普及員に限られていたが、幅が広がってきた◆男子が圧倒的に多かった大学の農学部。今では佐大農学部の学生は女子が半数を超えており、女性たちが農業分野に進出している。昨年の女性新規就農者(全国)は1万5840人。その5年前は1万1020人だった。やりがいを求めてこの道を選ぶ「農業女子」の存在感が増し、生産と指導の両面で女性の活躍が期待されている◆廣岡さんの夢も膨らむ。「後継者の若妻のみなさんと何かできたら。経営力の診断もできるようになりたい」。地域農業の変化を少しずつ肌に感じる。(章)

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