日本新電力がバイオマス発電施設の建設を予定していた七ツ島工業団地の用地=伊万里市

 伊万里市の県営七ツ島工業団地に県内最大のバイオマス発電所建設を計画していた日本新電力(東京)が経営難となり、佐賀市と韓国の企業が共同設立した新会社に土地の権利を譲渡することが7日、分かった。新会社が事業を継続して発電規模や雇用人数に大きな変更はないものの、操業時期は年度内から2019年度にずれこむ見通し。日本新電力と14年10月に進出協定を結んでいた県も譲渡に合意している。

 日本新電力は4月に破産した日本ロジテック協同組合の子会社。関係者によると、県有地15・3ヘクタールの土地取得費約22億円は分割払いで、一部を県に支払っていた。

 事業を引き継ぐのは「伊万里グリーンパワー」(佐賀市)で、農産物の生産販売や太陽光発電などを手掛ける総合商社「アグリ」(佐賀市)と、韓国のエネルギー関連のプラント建設の大手「ウェルクロン ハンテック」が9月に設立した。新たな事業計画書を県に提出し、10月上旬に、日本新電力や県と土地譲渡で合意した。残りの土地代を県に支払う。

 計画によると、土地代を含む総事業費は約200億円。発電プラント2基や建屋を建設し、段階的に運転開始する。パームヤシ殻を主な燃料に約4・8万キロワットを発電する。九州電力に売電し、年間80億円の売電収入を見込む。雇用は操業初年度は約30人(地元雇用は25人)、段階的に2倍に増やす。

 事業主体の変更について、県幹部は「頓挫しそうになった計画が前に進み、ひとまず安心した。アグリは太陽光発電での実績もあり、韓国企業も大手と聞いている。事業計画を進めていってほしい」と語った。伊万里市企業誘致・商工振興課は「事業者側の詳しい説明を受けていない段階なので、コメントをする立場にない」とした。

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