■判断材料、議論の不足鮮明に

 佐賀新聞社が実施した県民世論調査で、佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画の賛否を尋ねた結果、反対32・7%、賛成29・8%と拮抗(きっこう)した。「どちらとも言えない」が36・9%で最も多く、佐賀空港の軍事利用を巡る問題でなお判断材料となる情報や議論の不足をうかがわせる状況が浮かび上がった。

 昨年10月末に防衛省が沖縄県の米海兵隊オスプレイによる訓練利用の要請を取り下げたことを受け、2014、15年の調査時と質問の選択肢を変更し、自衛隊オスプレイに絞って賛否を聞いた。「分からない」は0・6%だった。

 計画に反対する理由(二つまで回答)としては、「安全性や騒音が不安」が37・5%で最も多い。次いで「将来的に米軍利用の懸念がある」が20・2%に上る。政府が米海兵隊の訓練利用を取り下げても将来的な可能性までは否定していないため、根強い懸念がある実態が見える。「テロの攻撃対象になる」10・5%、「農漁業やバルーンへの影響」は7・3%だった。

 賛成理由では「地域活性化」が23・5%と高く、新駐屯地建設や自衛隊員の配置に伴う経済効果への期待が表れた格好だ。「防衛力強化」は19・7%、「災害対策」が16・5%、「佐賀空港の経営改善」の16・0%と続いた。

 年代別で賛否を見ると、20~50代までは反対が多く、60代と70代以上では賛成が上回った。20代は反対47・1%、賛成14・7%と開きが大きかった。男女別では、男性の4割超が賛成する一方、女性は約4割が反対し多数を占めた。職業別では商工業・自営や農林漁業で賛成が4~5割、主婦や学生、公務員、パート・アルバイトでは反対が4割台に及んだ。

 地域別では、空港のある佐賀市で反対が37・8%で賛成の25・6%を12・2ポイント上回った。鳥栖市で反対が4割に達し、陸自目達原駐屯地がある神埼郡も反対が賛成より多かった。唐津、伊万里、鹿島市などでは賛成が3~4割で反対を上回った。

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