佐賀県警は12日、県内で今年発生したニセ電話詐欺の被害総額が2億480万円に上ったと発表した。過去最多だった前年の被害総額2億114万円を約2カ月早く上回るペース。高齢者を中心とした同じ被害者に何度も振り込ませ、1件当たりの損失が高額化するなど悪質化しており、「人ごとと思わず関心を強めて」と緊急警報を出した。

 ニセ電話詐欺は県内で10日現在、前年同期に比べて2件増の56件発生した。内訳は架空請求詐欺が23件で最も多く、息子などを装って現金をだまし取るオレオレ詐欺が16件、還付金などの詐欺が13件で続く。

 生活安全企画課によると、被害者を呼び寄せて現金を直接受け取る手口は6月以降は確認されていない。その一方で、無人ATM(現金自動預払機)や宅配便を利用した振り込め詐欺が目立ってきているという。

 被害者の内訳は70代が15人で、80代以上が11人。65歳以上で全体の約6割を占める。有料アダルトサイトの退会料として、コンビニでギフト券を購入させる架空請求詐欺などで20代も7人が被害に遭った。

 同課は危機的な状況と受け止め、防犯ボランティアらと協力した啓発活動に加え、金融機関や宅配業者との連携も強める。

 警察退職者らがおとりになって摘発につなげる「だまされたふり作戦」では5月の開始以降、検挙には至っていない。ただ、4月に64件確認された詐欺の疑いがある予兆電話(アポ電)は減少傾向にあり、9月は36件だった。

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