使用済み核燃料を収納した乾式キャスクが並ぶ貯蔵庫=2009年、茨城県東海村の東海第2発電所

 唐津市鎮西町串地区の住民が「協力する準備がある」とする要望書を唐津市に提出した使用済み核燃料の貯蔵施設。全国の原発の貯蔵プールは平均で約7割が埋まっており、再稼働を目指す九州電力など電力各社は昨年11月、乾式貯蔵施設や原発敷地外の中間貯蔵施設の整備促進を打ち出している。ただ、現時点では乾式貯蔵施設が全国に2カ所、中間貯蔵施設は1カ所(国の審査中)しかない。

 乾式貯蔵施設があるのは、東京電力福島第1原発(福島県)と日本原子力発電東海第2原発(茨城県)。原発と同じ施設になるとの考え方で、敷地内の許可を受けた原発の使用済み核燃料を貯蔵している。

 福島第1原発の施設は東日本大震災で津波被害に遭い、新たに造った。もともと施設内にあった使用済み核燃料を中に入れている金属製の容器(キャスク)も浸水したが異常はなく、原発にある水を張った貯蔵プールよりは安全性が高いとされている。

 原発敷地外に整備する中間貯蔵施設に関しては、許可の申請次第では複数の原発から使用済み核燃料を受け入れることができる。国内で唯一、青森県むつ市で整備が進んでいる施設は、東京電力と日本原子力発電が出資し、両社の使用済み核燃料を受け入れる。

 建屋の規模は、床面積が約8122平方メートル、高さ28メートルあり、第2棟まで建設する計画になっている。貯蔵期間は青森県とむつ市との間で協定を結び、建屋ごとに50年となっている。

 現地調査を2001年に開始し、地元の誘致表明などを経て07年、国に事業許可を申請した。13年8月に建屋1棟が完成し、現在は新規制基準の適合性審査中で、18年後半の操業開始を見込んでいる。

=使用済み核燃料貯蔵施設問題=

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