DeNA戦に先発し6回無失点と好投した広島・野村=マツダ

9回、渋い表情でベンチで試合を見つめるDeNAナイン。左から3人目はラミレス監督=マツダ

8回、本塁打を放った田中(2)を迎える広島・緒方監督=マツダ

 広島は一回、田中の二塁打を足場に丸の右前打で先制。三回は丸の犠飛で加点し、八回には田中が右越えソロを放った。野村は三回まで走者を出さず、その後も多彩な球種を使って要所を締め、6回を3安打無失点。今村、ジャクソン、中崎の継投も決まった。DeNAは単打ばかりの5安打で2戦連続の無得点。四~六回は無死の走者を生かせなかった。

 広島―DeNA第2戦(広島2勝、13日・マツダスタジアム、31264人)

DeNA000 000 000 0

  広島101 000 01× 3

(広島には1勝のアドバンテージがある)

▽勝 野村1試合1勝

▽S 中崎1試合1S

▽敗 三嶋1試合1敗

▽本塁打 田中1号(1)(三上)

▽二塁打 田中(広)▽犠打 菊池2、野村▽犠飛 丸▽失策 エルドレッド▽暴投 三嶋▽与死球 三嶋(石原)

▽試合時間 2時間58分

◇野村“ぶっつけ”6回無失点

 “ぶっつけ”でも野村は野村だった。6回を3安打無失点。最多勝右腕が広島を日本シリーズまであと1勝に導いた。

 レギュラーシーズン最終先発は9月24日。調整登板した今月6日の練習試合は打球が首に直撃し、8球で降板した。だが当初の予定通り第2戦のマウンドへ。「首の不安はもちろんゼロではなかったし(報道でも)書かれていた。だから、どうしてもいい投球をしたかった」。三回まで完璧。「実戦間隔が空くと、そこが一番大事になるので意識した。あえて間を空けたりした」と言う走者を置いての投球もさえた。失策絡みで2死満塁とされた四回を切り抜け、六回は内野陣の鮮やかな併殺に右拳を握った。

 首の状態については11日も「骨ではなく筋肉だから、毎日見ないと分からない」と言っていた。ただ、けがを言い訳にはしない。それはシーズン中も同様。今季、常に腰の状態は思わしくなかった。緒方監督が報道陣に明かした7月より、ひどい時期があった。トレーナーからは「(先発を)飛ばそうか」と言われたほど。それでもローテーションを外れなかった。

 「万全な状態でなくローテを守り、16勝したから自信になる」と口にしていた背番号19。この短期決戦での白星も、自身にとって1勝以上の意味を持つ。

〈不動の3人が躍動〉

 …1番田中、2番菊池、3番丸。広島不動の同学年トリオが躍動した。全3得点を3人でたたき出し、2打点の丸は「僕らの世代で盛り上げられた」とお立ち台で笑みを浮かべた。

 一回、田中が二塁打で出て、菊池が送る。丸は「僕も次につなごう」と前進守備の一、二塁間を破り、2試合連続の先制打とした。三回は四球の田中が暴投で二進後にまたも菊池が送り、丸がきっちり犠飛。無安打で追加点をもぎ取り、丸は「去年の秋から取り組んできたことの一つ」とうなずいた。

 八回にダメ押しソロを放った田中は、初戦から6打席連続出塁を記録。「広輔(田中)があれだけ出てくれたら僕らも『いける』となる」と丸が言えば、田中も「絶対つないでくれると思った」と言う。信頼が打線にリズムを生んだ。

◇DeNA打線深刻 2試合連続無得点

 …早くも崖っぷちに追い込まれた。DeNAは2戦連続の零敗で、1敗も許されない状況となった。ラミレス監督は「2夜連続で厳しい試合になった。野村がいい投球をした」と第1戦で完封されたジョンソンに続き、相手投手をたたえるしかなかった。

 野村に対し打率2割8分6厘だった石川を2番に置き、梶谷を5番に。今季マツダスタジアムで打率1割以下だった宮崎を5番から7番に下げるなど、試行錯誤したが、前日と同じく三回まで無安打で相手に先行される展開。「第1ストライクから積極的に振る」が身上のチームだが、内外のきわどいコースに切れのある球を投げる右腕に苦戦。打開できる選手も策もなかった。3番ロペスは四回1死一塁で一邪飛に、六回無死一塁では三ゴロ併殺打に倒れた。「前を向くしかない。切り替えるしかない」と自らに言い聞かせた。

◇談話◇

〈これ以上ない試合運び〉

 広島・緒方監督 今日も投手陣でしょう。これ以上ないゲーム運び。野村は最高の結果を出してくれた。打つ方は1、2、3番。ダメ押しの3点目が大きかった。

〈厳しい試合になった〉

 DeNA・ラミレス監督 2夜連続で厳しい試合になった。野村がいい投球をした。打たないといけない。またあした、準備をして臨むだけ。

 菊池(2犠打がともに得点につながり)「シーズン中と同じ野球をやれている」

 安部(一回に三塁線へのゴロを好捕)「一戦も落としたくない。どの場面でも活躍できるようにしたい」

 筒香(4打数1安打)「負けてしまったので、あしたから勝つしかない。それに向けて準備するだけ」

 戸柱「リズムに乗れていない。投打がかみ合わなくて主導権を握れていない」

◇第3戦見どころ◇

〈DeNA打線黒田打てるか〉

 広島は黒田の先発が予想される。今季のDeNA戦は5試合で1勝2敗、防御率3・60と分が悪いだけに、絶好調の田中を起点とする打線が早めに援護し、優位に立ちたい。DeNAは先発が見込まれる井納が8日のファーストステージで好投するなど状態は良い。2試合連続で無得点と低調の打線は、黒田と相性のいい倉本、筒香の奮起が鍵となりそうだ。

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