玄海原発の再稼働に関して九電から申請内容を聴取した佐賀県の原子力安全専門部会=佐賀市のグランデはがくれ

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働について、佐賀県は27日、専門家から技術的なアドバイスを受ける原子力安全専門部会(部会長・工藤和彦九州大学名誉教授、7人)の初会合を開いた。九電は重大事故時の対応拠点となる緊急時対策棟の設置が再稼働から数年かかる見通しを示した。

 新規制基準を満たす代替緊急時対策所は既に設置しているが、十分な休憩スペースがなく、これとは別に支援機能を拡充した緊急時対策棟を耐震構造で整備する。委員から設置のめどを問われ、九電は「再稼働後に工事計画書を出すので数年はかかると思う」と説明した。

 初会合では、九州大学大学院医学研究院の續(つづき)輝久教授(基礎放射線医学)を部会長代理に指名した。九電は、原子力規制委員会の審査会合に対応した社員を含む7人が説明した。

 各委員は、火山灰の対策や津波の評価方法、緊急時に使う冷却水の成分など専門性の高い技術的な内容のほか、重大事故時の対応人員、安全対策設備のメンテナンスなど体制面も質問した。九電が「今後改めて説明したい」と回答に戸惑う場面もあった。

 専門部会は1月18日に玄海原発を視察、19日に地震や津波など自然災害に関する対策を重点的に聴く。規制委が正式合格を決めた後、規制庁から審査内容を確認する。議事録は公表し、「広く意見を聴く委員会」には報告書を提出する。

 工藤部会長は「九電が安全対策をどう考えたかは理解できた。分かりやすく解説するのが部会の役割で、質疑によって県民の理解が深まれば」と話した。一部委員が原発関係企業から寄付を受けるなど中立性に疑問の声が上がっていることには、「発言を聴いて判断するしかない」と述べた。

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