被災者の健康相談に乗ったミズの薬剤師(右)=熊本県益城町のユニットハウス村

■被災者の健康管理支え

 熊本地震から14日で半年。被災地支援では、佐賀県内から派遣された薬剤師も活動した。医師や看護師による巡回が限られる中、避難所などに身を寄せた人たちの薬の相談に乗り、被災者の健康管理を補った。

 県薬剤師会は全国薬剤師会などからの要請を受け、4月16日から5月24日まで薬剤師延べ49人を派遣した。災害派遣医療チーム(DMAT)と連携し、慢性疾患の患者らに必要な薬を処方し、避難所や救護所の衛生管理を担った。

 病院の損壊や道路網の寸断で、現地の医師が普段使っている薬を確保できないケースがあった。県薬剤師会は「同じ効果がある薬を紹介したり、カルテがない状況の中で被災者が持参してきた薬から病状を推察したりした」と振り返る。

 佐賀市に本社がある薬局「ミズ」は薬剤師会の派遣終了後の6月中旬以降、NPOピースウィンズ・ジャパン(PWJ)と協力し、PWJなどが熊本県益城町で運営する避難所「ユニットハウス村」で活動した。

 8月末までに26人を派遣し、薬剤師が常駐する薬の相談室を設置したほか、医師や保健師と巡回して健康相談に乗り、熱中症や食中毒対策を呼び掛けた。

 また、薬事法による厳重な管理を必要としない一般医薬品を持参し、避難者の体調を聞いて風邪薬や胃腸薬、サプリメントを処方した。住民からは「よそに出向くことなく気軽に相談できて助かった」という声が寄せられたと、ボランティア推進チームの小野嘉祐さん(50)は振り返る。

 県薬剤師会の公門勉専務は「東日本大震災の経験も生かし、今回の支援は動き出しが早かった」と受け止め、「被災した病院や薬剤師の役割を多少なりともカバーできたのでは」と話した。

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