「県産業人材確保プロジェクト推進会議」は、県出身の大学生のUターン就職を促そうと福岡市でも合同会社説明会を開催した=7月、福岡ファッションビル

 景気の回復基調が続き大企業の採用意欲が高まる一方、佐賀県内の中小企業は人手不足に頭を悩ませた。10月の有効求人倍率は1・20倍と、バブル景気の1991年を上回り過去最高値を更新。大都市圏との「人材争奪戦」が続いている。

 求人倍率を発表した佐賀労働局によると、県内で求人が多いのは福祉、製造、飲食店など。慢性的に人手が不足しているが、求人に応募が少ない状況が続いている。経済成長を伴ったバブル期と異なり、賃金が上がらないため「転職者が少なく雇用の流動化が進まないし、雇用のミスマッチも解消しない」と指摘する。

 佐賀新聞社の調査では、県内主要企業の8割が賃上げを実施したことが分かった。待遇改善で人材を定着させるのが狙いだが、人件費高騰が経営に重くのしかかる。

 県内の高校には今年、これまで採用実績がなかった大企業からも数多くの求人票が届いた。今春卒業の高校生は4割が県外に就職しており、さらに県外流出が進まないか危ぐされている。地元に根付いて働く意義や充実感を産学官でアピールしようと、関係者が知恵を絞っている。

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