べと病で葉が立ち枯れしたタマネギ畑。わずかでも無事なものを選んで出荷したいと、生産者は祈るような思いで畑を掘り返した=5月、杵島郡白石町

 生産量全国2位の佐賀県産タマネギが記録的な不作に見舞われた。「べと病」のまん延などで十分に玉が肥大しないまま立ち枯れる圃場(ほじょう)が続出し、平年の5~6割の収穫量に。品薄で全国的に価格が高騰し、食卓を直撃した。

 「べと病」の病原菌はカビの一種。昨年発令された注意報が今年は警報に引き上げられ、被害が少しずつ拡大した。1月の大雪や4、5月の大雨で根が弱ったことや連作障害で土がやせていたことなど、複合的な要因が重なり、「ほぼ全滅」という生産者もいた。

 被害拡大を受けて県や産地の市町、JAなどで対策チームを結成。薬剤による防除だけでなく、深く根を張るための土作りから見直すよう研修や現場での指導を徹底した。だが、作付けをやめたり、減らした農家も多く、産地は大きな痛手を負った。今年も雨で苗の定植作業が遅れ、神経をとがらせている。

 今月中旬に現場を視察した山口祥義知事は「産地再興に向けて勝負の年。すべての英知を結集する」と強調。県の研究機関では、国の全額費用負担の下、大学と連携して対策の研究に乗り出す。

このエントリーをはてなブックマークに追加