<24時間戦えますか>。かつて、栄養ドリンクのCMソングの歌詞が流行語としてもてはやされた。<アタッシュケースは勇気のしるし/はるか世界で戦えますか/ビジネスマン ビジネスマン/ジャパニーズビジネスマン>と続く◆この歌が誕生した1988年はバブル期。この年、外貨準備高が世界一になり、日本経済は乗りに乗っていた。その裏で政官財による大型汚職「リクルート事件」が発覚した年でもある◆その時代、企業戦士たちは様々(さまざま)なものを犠牲にしてとことん働き、高給を手にした。やがて泡ははじけ、右肩上がりの時代は終わった。ここにきて、続いてきた長時間労働を見直そうと政府が動き始めている。「働き方改革」。安倍首相が大きく旗を振る◆しかし遅きに失した感がある。電通の女性社員が過労で自ら命を絶ち、労災認定された報道に触れたばかり。過労死は年間100件近くもあり、それも氷山の一角となれば、根強い長時間労働の金縛りから抜け出せない日本社会の異常さが透けて見える◆先ごろIT大手のヤフーが週休3日制導入を検討しているとのニュースを、目の覚める思いで聞いた。働くこととそれ以外の良いバランスこそが、活力を生む。これからは「24時間休めますか」を掛け声に、時にはブレーキを踏みたい。使い続ける企業と働き続ける戦士たちの頭の切り替えが鍵となろう。(章)

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