政治はエンターテインメントなのか-。そんな思いを抱かせるのに十分な盛り上がりだった。大統領選が行われている米国ワシントンDCで、2回目のテレビ討論会に熱視線を送る有権者たちをスポーツバーで取材した◆民主党クリントン候補の東洋系の支援者70人ほどが集う。日本、インド、中国、韓国系などの若者が、始まる前からお祭りのような雰囲気。集会の司会者が一声発すると、呼応するように歓声が上がる。野球やアメフトの中継と、討論の番組が隣り合わせた画面に映し出されている◆佐賀にルーツがある日系の30代の女性は「ヒラリーは女性というより米国人としてすばらしい。賢いし、リーダーにふさわしい」と興奮気味。日本の若者たちにはない熱気を感じる。選挙制度が違うとはいえ、政治との距離感の違いを考えずにはいられなかった◆投開票が迫った大統領選だが、醜聞合戦が激しさを増す。政策が前菜程度にしか扱われず、共和党トランプ候補には女性にまつわる話題が、クリントン候補は「私用メール」問題が、それぞれ主菜として幅を利かせている。胸やけになった国民も多かろう◆広い米国、ほかに人材がいないのかと眉をひそめたくもなる。「恥ずかしいが、これも米国」と、くだんの日系女性。日本時間のあす行われる3回目の討論会の行方はいかに。(章)

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