総務省は19日、テレビ番組のインターネット同時配信をNHKに解禁する方向で本格的な議論を始めた。NHKの業務範囲を制限する放送法を改正し、民放各社には積極的な配信を促す。2020年の東京五輪までの実現を目指すが、地方の民放は視聴者離れを懸念し反発しており、調整が難航する可能性もある。

 NHKはネット配信でも受信料を徴収したい意向があり、総務省はネット視聴者から料金を取る仕組みに関しても議論を進める。

 スマートフォンが普及し、米ネットフリックスやアマゾンといった海外の動画配信サービス大手が相次いで日本に参入した。災害時はネットの方が危険情報伝達に役立つとの指摘もある。民放各社は現在でもネット同時配信を制限されていないが、参入には消極的な姿勢を続けている。

 情報通信審議会(総務相の諮問機関)の政策部会が19日、ネット配信に向けた技術的問題を議論する委員会の設置を決めた。来年6月に中間取りまとめを、18年6月に最終的な答申を出す見込み。現在のテレビ放送とネット配信で異なる著作権の管理に関し議論するほか、通信システムの負荷や利用負担も話し合う。この委員会とは別の検討会でNHKの業務範囲を議論している。東京五輪が実施される20年までには関係法令の整備を進める見通しだ。

 テレビ番組のネット配信は、市場の拡大が期待される一方で、地方放送局は各局独自の番組に加えてキー局と同じ番組を流すこともあるため、視聴者離れが進む恐れがあると警戒している。【共同】

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