■免疫力を高める効果

 健康食品として、黒ニンニクが流行しています。これは、一般の白いニンニクを高温・多湿という環境のもとで、1カ月程度熟成させて作られたものです。長時間熟成されたニンニクは添加物を使用しなくても自己発酵し、その結果黒くなります。これが「黒ニンニク」という名前の由来です。現在では一般的に「黒ニンニク」と呼ばれます。黒ニンニクの発酵とは、糖質とアミノ化合物によるメイラード反応といわれ、化学反応による現象によるものです。

 メイラード反応は抗酸化作用の効能を高めることが多いため、黒ニンニクが通常のものよりも抗酸化力があります。ニンニクは熟成の過程で徐々に黒くなり、一部の成分が変化していきます。最終的には真っ黒になって熟成が完了します。

 黒ニンニクの大きな変化は見た目が黒いことと、ニンニク特有のにおいがなくなることです。それ以外にも成分や効能に変化がでます。具体的には、糖度が上がりドライフルーツのように甘くなる、アミノ酸(たんぱく質)や有効成分「S-アリルシステイン」、ポリフェノールの増加、抗酸化作用、免疫力強化作用、がん予防効果の向上が指摘されています。

 黒ニンニクの主な作用として、以下の三つがあります。

 (1)抗酸化作用が強まる。

 (2)免疫力を高める=免疫細胞を活性化する働きで、元弘前大学教授の佐々木さんの研究報告によると、黒ニンニクには免疫細胞、特にNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化する現象が確認されました。NK細胞とはウイルスや腫瘍などの排除に威力を発揮します。このNK細胞を活性化させる働きは黒ニンニクによって増加したS-アリルシステインによる効能と考えられています。

 (3)抗がん作用=通常のニンニクにも確認されていますが、黒ニンニクはさらに強い効果が見込めるといわれます。黒ニンニクが持つ抗酸化作用と免疫力向上作用は、ともにがん予防に効果的な働きで、特にS-アリルシステインの持つNK細胞を活性化させる効能はがん細胞を抑制するのに効果的です。黒ニンニクのがんに対する研究報告は複数あり、現在も研究が続けられています。

 私も毎日、1、2片を食し、費用は1カ月1000円程度です。

(佐賀大学保健管理センター長 佐藤武)

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