作品「夢想の劇場」の説明を聞く来場者=鳥栖市の中冨記念くすり博物館

チェッコ・ボナノッテ氏が世界で最初に設計した建築物として注目を集める中冨記念くすり博物館=鳥栖市神辺町

内覧会であいさつするイタリアの現代彫刻家チェッコ・ボナノッテ氏

■能や俳句、独自の世界観 中冨記念くすり博物館で

 世界的に高名なイタリアの現代彫刻家チェッコ・ボナノッテ氏の新作展「回想の劇場」(久光製薬主催)が鳥栖市神辺(こうのえ)町の中冨記念くすり博物館で開かれている。ミクストメディアの手法を駆使し、日本文化を独自の世界観で表現した作品が来場者を魅了している。11月30日まで。

 今回は彫刻ではなく、さまざまな技法を組み合わせて一つの絵とした絵画を展示している。日本を訪れるようになって40年を過ぎた同氏がこれまでに感銘を受けた古典芸能や日本文化を、「能の劇場」「夢想の劇場・怪談」「俳句の劇場」の3部作で表現している。

 会場全体が白色と黒色で構成されている。「明」と「暗」を意味し、人生は良いときも悪いときもあるが「期待を抱いて未来を生きてほしい」とのメッセージが込められている。

 「能の劇場」は、日本人形の頭部に彩色して、無表情に見える能面の奥にある喜怒哀楽を描き出した。背景に縦に流れるように配された赤色の帯は、今を生きる証としての情熱を表現している。「俳句の劇場」では、同氏が自分の作品の世界観と似ている俳句を絵画にしている。

 中冨記念くすり博物館は、同氏が世界で最初に設計デザインを手がけた建築物。四季、自然に調和するよう工夫されており、作品を楽しんだ来場者が周りの薬木薬草園と合わせて鑑賞する姿が見られる。

 入館料は大人300円、高校大学生200円、小中学生100円。月曜休館。問い合わせは同館、電話0942(84)3334。

このエントリーをはてなブックマークに追加