ブラック企業やブラックバイトをなくす施策を求める要望書を佐賀労働局の担当者(右)に手渡す対策委員会代表の稲村蓉子弁護士(中央)=佐賀市の市民活動プラザ

■労働条件書面なし3割 学生バイト残業代未払い1割超

 過重な労働や低賃金を強いる「ブラック企業」「ブラックバイト」をめぐり、佐賀県内の労働組合や議員、弁護士らの有志でつくるグループが、若者を中心にしたアンケート調査をした。回答者の約3割が事業主から労働条件を書面で明示されておらず、学生アルバイトの1割超が「残業代が未払い」と答えた。グループは22日、佐賀労働局や県に改善に向けた施策を求める要望書を提出した。

 「ブラック対策委員会」(代表・稲村蓉子弁護士、9人)が大学や街頭などで用紙を配布し、昨年11月10日時点の337人分を集計した。回答者は20代が201人で最も多く、次いで10代が88人。雇用形態は学生アルバイトが236人で、民間企業70人(非正規雇用42人、正規雇用28人)、公務員7人の順で多かった。

 20のチェック項目のうち、労働基準法で義務付けられている労働契約書や雇い入れ通知書を「もらっていない」と答えたケースが最多で94人だった。次いで「仕事に必要な道具や制服が自己負担」が74人、「働いている人の入れ替わりが激しい」が71人だった。

 コンビニ店員の20代学生からは、ケーキや恵方巻きの予約を強要されたり「試験休みを怒られる」と学業に支障を来していたりする事例が寄せられた。塾講師の学生は「シフトの2時間前に急に休みにされる」と答えた。労災申請を事業主から反対され、提出していないケースが3件あった。

 対策委は「県内でも違法な働かせ方をさせる事業者が相当数ある」として、佐賀労働局や県に対して実態調査や指導などを求めた。稲村代表は会見で「学生は労働法に関する知識が乏しく、自己防衛の手段が十分ではない」と啓発の必要性を指摘した。

 対策委は29日午後11時から30日午前6時まで電話で「オールナイト労働相談」を実施する。窓口は県労連内の事務局0952(25)5021か、県内限定のフリーダイヤル0120(378)060。

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